会社が実施しなければならない内部統制評価・報告の全体の流れを教えてください。

 

経営者は、内部統制を整備・運用する役割や責任を担っていますので、財務報告に係る内部統制の有効性を自身で評価してその結果を外部に対して報告する必要があります。会社が行うべき内部統制評価・報告の全体の流れをおおまかに述べます。

会社が行うべき内部統制評価として、次の三つのパターンが存在します。

・全社的な内部統制の評価

・決算・財務報告に係る業務プロセスの評価

・決算・財務報告プロセス以外の業務プロセスの評価

上記のうち、全社的な内部統制の評価と決算・財務報告に係る業務プロセスの評価は、全社的な観点から行う必要があります。決算・財務報告プロセス以外の業務プロセスの評価は、個別の業務プロセスの評価となることから、評価範囲(評価対象とする事業拠点や業務プロセス)を決めていくこととなります。評価範囲に関しては、適当な時期に監査人と協議していくことが大切です。

評価範囲の決定後には、評価・報告を行うことになりますが、その流れは次の通りです。

全社的な内部統制の評価

業務プロセスに係る内部統制の評価

内部統制の有効性の判断

不備・重要な欠陥の是正

内部統制報告書の提出

ちなみに、上記までの評価手続き等については、5年間以上記録・保存することが必要です。

Copyright© 2014 会社法と内部統制 All Rights Reserved.